長野オリンパスその4|メンバーとの距離をどう縮めていったか?

斎藤
その後すぐにいろいろな手を打っていかれたそうですが、改めてどんなことをされたのか、お聞かせください。

下村
まずはゴールイメージをつくりました
それは、笑顔溢れる職場にするための3ステップです。

ステップ1では、私とチームの間に無かった信頼関係をつくる事を徹底的に行いました。

ステップ2でチーム全体の一体感を形成する仕掛けを行い、ステップ3で一気に職場変革させる事を考えました。

その1つめのステップのキーとなるのが「心頼巡視(しんらいじゅんし)」です。

メンバーの目線になり、共に行動するということです。

「少し作業をやらせて」と一緒に作業する、「いつもありがとう」と感謝を言葉にする、困りごとには即対応する、これを正社員・派遣社員区別なく接する、という行動を繰り返しました。

斎藤
「心頼巡視」という言葉は、下村さんが考えられたのですか。

下村
そうです。

どうすれば仲間との信頼関係を築けるか、いろいろ調べた中で生まれたキーワードです。

斎藤
その心頼巡視の活動の中で、徐々にメンバーとの距離が縮まったのですか。

下村
当初はメンバーに諦め感が蔓延していて、何をして良いのか分からなかったということもあり、小さな問題でも問題として気付けていませんでした。

心頼巡視の活動をする中で、まずは問題に気付ける人材を徹底的に育て、一緒に改善をすることで成果を実感してもらい、やる気を持ってもらおうと思いました。

中には話しかけても全然響かない人もいましたので、そういう場合はやり方を変えて、例えば仕事以外のごみを捨てるというような業務外のところにも目を向けて、「これ大変だよね」と声掛けをするなど、泥くさいところから徹底的にやりました。

徐々に会話も増えてきて、そこで私という人間を理解してもらえたかなと、思います。

徹底的に寄り添うということと、メンバーに対しては常に感謝の気持ちを示すことを大事にしています。

斎藤
どのくらい続けたら雰囲気が変わってきたと思えるようになったのでしょうか。

下村
変わる人は、すぐに変われます。

ですから週に2、3回話をする中で「これはこういう改善をすれば良いね」とアドバイスをするだけですぐに反応してくれるメンバーもいますし、なかなか反応してくれないメンバーもいるので、2カ月ぐらいは徹底的にやりました。

斎藤
2カ月徹底して、徐々に変化が見えてきたということですね。

下村
そうですね。

その後は徐々に、話しかけに行くだけで向こうから「下村さん、こういう改善をしたいんですけど」「これ、困っているんです」という声を聞けるようになってきたので、これはいけそうだなという実感を徐々につかんできました。

(その5へつづく)

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