JFEスチールその5|コミュニケーションを育くむ狙いはどこに?

斎藤
もう1つの取り組みとして紹介していただいたのが、コミュニケーションです。

これは別の取り組みですよね。

南部
これは1年目から3年目ぐらいの新人向けに作ったものなのですが、結果としてすべての階層向けの取り組みになってしまいました。

最初は若手だけを集めて悩みなどを聞き出そうとしたのです。

昼食時、周囲を見渡すと、みんながだれともしゃべらずにスマホをいじっています。

ほとんど会話がありません。

聞こえてくるのはベテランの人の釣りの話ぐらいなのです。

これでは職場が楽しいはずがありません。

私が若いころはみんなで外に出てミニテニスをやっていました。

今も楽しかった記憶が強烈に残っています。

今からミニテニスをしようというわけにはいきませんから、まずはみんなで話せる場所を設けようとしました。

もちろん、従業員同士で仕事上の話はしていますが、雑談交じりの話があまりないので、昼休憩の時間を活用すればいいと思ったのがきっかけです。

でも、最初は貴重な時間だとしてみんなに反対されました。

それで、すぐに来てくれるリーダークラスを集めました。

斎藤
若手をイメージしていたのに、そうはいかなかったのですね。

南部
そうです。

全然乗り気でなく、逆に「私の貴重な時間です」といわれたこともありました。

リーダーとは「最近の若手はどんな感じ」とか「この辺はうまくいっている」などと話していましたが、そのうちに笑い声が出てくるようになりました。

隣の会議室でやっていたものですから、若手のところに笑い声が聞こえるのです。

それも狙いの1つだったわけですが、若手は「何をやっているのだろう」と気になってきます。

それで次に若手を誘うと「ああ、いいですよ」といっしょに来てくれるようになりました。

それを続けていったのです。

しかし、最初の1、2回は話題が持ちますが、そのうちになかなか会話が続かなくなります。

このままでは話にならないと感じたので、趣味や週末の行動、乗っている車などを聞き、コミュニケーションシートを作るようにしました。

当時、たくさんの新人が入ってきており、その子たちの趣味などあまり知りませんでした。

プライベートの話をするのは、忘年会ぐらいだったのです。

斎藤
シートはどのように作ったのですか。

南部
最初から自分で書くということはないですから、まずは自ら聞いて書いていきました。
それを中堅にまとめさせたのですが、それを作ることで話題が増えることを期待していたのです。

1人ひとりの趣味をミーティング場のボードに張り出し、いつでもだれでも見えるようにしました。

どうやらかなり効果があったようで、職場でいろいろと会話が弾むようになっていきました。

若手だけにしたら若手が不公平感を持つと思い、まず中堅から始めました。

斎藤
全員のプロフィールが貼り出されたわけですね。

南部
そうです。現在も活用されています。

斎藤
こういう仕事と一見して関係ないような趣味や人柄をお互いに知ることで仕事がうまくいくようになるのですね。

南部
やはり重要なのは会話です。仕事の話だけでなく、コミュニケーションがないと後輩が先輩に頼みごとをすることができません。

先輩から後輩へ意見をいえても、後輩から先輩へ意見を述べることも難しいでしょう。

日ごろの会話が少ないとそんなことになりかねないので、改善を進めていきました。

(その6につづく)

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