第36回『第一線監督者の集い:名古屋』 最優秀事例賞受賞者インタビュー 青森オリンパス株式会社

2018年3月22日(木) 青森オリンパスにて

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(敬称略)

受賞者: 青森オリンパス株式会社
製造部 製造ET2グループ
処置具21チーム
チームリーダー 福士美紀子氏
(以下「福士」)
同 席: 青森オリンパス株式会社
代表取締役社長 後藤正仁氏(以下「後藤」)
    同社 製造部 部長 島田道明氏(以下「島田」)
    同社 製造SPグループ 課長 中川信之氏(以下「中川」)

インタビュー:一般社団法人 日本能率協会「第一線監督者の集い:名古屋」事務局(以下「JMA」)

福士さんへの期待:
日々苦労していること、成果を出していることをしっかり伝えて欲しい!
これまでの活動を振り返ることで、新たな気づきを得て、さらに一段上の第一
線監督者へ成長して欲しい!

JMA
第36回『第一線監督者の集い:名古屋』1日目に、「私がやる!! 子育て世代が働きやすい職場づくり! ~新任女性リーダーが切り開く仕事と家庭の両立への道~」をご発表され、最優秀事例賞(大野耐一・杉山友男賞)を受賞されました青森オリンパス株式会社製造部 福士様にお話を伺います。先ずは、ご受賞、おめでとうございます。

福士
ありがとうございます。

JMA
今回、第36回『第一線監督者の集い:名古屋』でご発表いただきました。ご発表にエントリーさたきっかけや経緯をお聞かせいただけますか。

福士
オリンパスグループの中で第一線監督者が発表する社内大会が会津オリンパス主催でありました。昨年、名古屋大会で発表された白河オリンパス 薄井チームリーダーと同様に、その社内大会での受賞がきっかけです。
受賞を受けて島田製造部長から私の活動に対して、『第一線監督者の集い:名古屋』で発表してみたら、という推薦を受けましてこのような機会を与えていただきました。

JMA
部長様からご推薦がきっかけとなったわけですね。

島田
そこは社長とも相談して決めました。
弊社の中に女性のチームリーダーは2人いるのですが、福士さんは会津オリンパスでの大会にも出て発表していましたし、現場の中でもリーダーとしてかなり活躍していましたので自信をもって推薦しました。

JMA
会津でのご発表と今回の大会でのご発表は同じような内容だったのでしょうか。

福士
そうですね。

JMA
今回の発表のきっかけは、社内で部長から背中を押されて今回エントリーしたということですね。エントリー・発表が決定した時の福士さんのお気持ちや、職場の皆さんの反応などはいかがでしたか?

福士
まずは、良い意味ですごい大役だなと思いました。声をかけていただくことがまずは光栄だなと思って、その場ですぐ「やらせていただきたい」と回答しました。
職場のメンバーも「頑張って!」と後押ししてくれたので、とても心強く楽しみながら参加させていただくことができました。

JMA
会津オリンパスさん、オリンパスグループ内でのご発表経験はあると言うことでしたが、オリンパスグループ以外で、他社や他業種の方々が集まるところでのご発表の経験はいかがでしたか。

福士
初めてでしたので、ドキドキしました。
今回の名古屋大会はとても大きな会場でちょっと圧倒されたのですが、その前に福岡大会を見学することができ、だいたいの雰囲気やどのような状況なのかインプットできていました。
また、第一線で活躍されている他社の方々の発表を聞くこともできましたし、自分の活動もその場で皆さんに聞いていただくこともできたので、とても良い経験をさせていただいたと感じています。

JMA
今回、ご自分の活動を発表した中で、特にどんな点を発表・伝えたかったのでしょうか。

福士
まず、女性としての活動というか、女性目線での報告内容が主になっていたのですが、その中でもやはり第一線監督者としての自分の想いなど、会場の方々にも「共感してもらえたら嬉しいな」とか、「感動を与えたいな」、そんな思いで今回の報告資料を作り、発表させていただきました。

JMA
発表資料については、社長様や部長様への事前プレゼンテーションがあったとは思いますが、社長様や部長様はどのように思われましたか?

後藤
先ほど話もありましたが、オリンパスグループ会社の発表会は会津オリンパス主催で、会津大学の講堂を借りて行います。現場のリーダーが300人集まった中で福士さんは招待発表として報告しました。
非常に自信を持った発表で、聴講したメンバー、マネージャーからは「良い発表だね」というお墨付きもあって、それをベースにさらに磨きをかけてきました。彼女も彼女なりに悩みながら、私たちも悩みながら、こんなアドバイスで良いのだろうかと思いながら、発表の準備を行ってきました。
私の思いは2つあります。
一つ目は、白河オリンパスの薄井さんが会津での発表後、昨年の名古屋大会で名だたる企業さんの中で最優秀事例賞を受賞しました。福士さんの発表も日々彼女が第一線監督者として苦労している部分、あるいは成果を出している部分をしっかりお伝えし、聞いている皆さんに共有してもらったり、参考にして欲しいなという思いがあります。
2つ目には、彼女のこれまでの活動を振り返って資料を作り上げて行く中で、また新たな自分の気づきをして行くことができ、更に一段上の第一線監督者としての育成を狙って、今回のエントリーと発表内容のアドバイスをしてきました。
ですので、最優秀事例賞をもらえたという結果はもちろん嬉しいのですが、今回の発表の資料づくりの中のプロセスで、彼女は相当成長したのではないかなと思います。
準備段階でいろんなことを考え、過去の自分の取り組みを振り返り、そういうまとめができたことが、あの発表後の「私でもこんなことは言えないな」と思うくらいの非常に落ち着いた質疑応答に繋がっていると思います。
私が何かアドバイスをしたのかと言うと、私なりに彼女の活動を見ていて、「こういうところが福士さんの素晴らしいところだよね」、「私には真似できないところだよね」と、第一線監督者として福士さんを見ている時の私の見方を少し伝えることによって彼女に気づいてもらう。第一線監督者としてメンバー育成だったり、現場管理をしていたのかな、という気づきになればという思いで、彼女の発表資料を少し手助けしてきたつもりです。自分ではそう思いますけど本人がどう思っているか(笑)。

福士
実際にアドバイスをいただいた時も、普段がむしゃらに仕事を一日こなしながらチームを管理していく中で、社長や部長たちがどう自分のことを見ていてくれたか普段振り返る時間を確保することが難しかったのですが、今回このような機会をいただいて、入社してからの自分の積み重ねとか乗り越えられたこともいろんな思いや支えがあってのことですし、大事な気づきを得るきっかけにもなりました。

JMA
社長様や部長様から、ご自身がそうは思っていなかったことでも、自分のこういうところを評価してくれた、こういうふうに見ていてくれたと、気づいたことや、驚いたことはありますか?

福士
例えば、仕事をしながら、家事・育児をこなしながらということで、普段はなにげなくやっていることでも、もっと苦労していたり、もっと細かいことがあるのではないかですとか、女性リーダーだから気づけるメンバーの苦労や、その苦労の吸い上げ方を工夫しているのではないかとアドバイスをいただくなかで、「普通にやっていること」と思いながらも、いざ言葉にして出してみると、「今こんなこともしていたのか」とか、普段から見ていてくれていたんだなと感じました。
そういうことが振り返るきっかけにもなったり、気づきになりました。
メンバーとどう接しているのか、自分のチームが社長からどう見えているのかなど、嬉しいコメントをいただいたりもしたので、普段やっていて良かったなという気づきもありました。

JMA
普段の言葉で特に印象に残った言葉はありますか?

福士
「もっとメンバーの目線に立ちながら物事を考えてやってくれているんじゃないの?」とか、そういうところで、巡視ができているという言葉をいただいた時に、そうかもしれないと気づかされました。

JMA
日頃、自分としては普通に当たり前にできていたことも、違う人から見ると評価してくれていた。ということですね。

福士
そうですね。
それを継続することもとても大事だと思うので、その場その場の対応ではなく、長いスパンでずっと積み重ねてきたところが今回の結果にもつながったと感じています。

JMA
島田部長様はどのようなアドバイスをされましたか。

島田
こういった応対もそうですけど、コミュニケーションがすごく良くできているリーダーですので、大きな大会にも出場し、自信をつけてもらっています。
また、チームには大勢のメンバーがいますので、こういった発表での経験を伝えてもらいたいなという思いがあります。そういったことも含めて今回良いチャンスをもらいましたので、私たちも応援し、良い結果も出してくれたので嬉しく思います。

コミュニケーションで大切にしていること…
話しやすい雰囲気作りと傾聴~言葉を聞く、表情を見る

JMA
資料づくりを通じて、自分の中にもいろんな気づきがあったということですが、今のメンバーと接している時に役立っている部分はありますか?

福士
気づいた点は、やはりコミュニケーションや、メンバーをどう導いていけば良いか、自分がリーダーとして職場を任されている以上ブレてはいけない、そういうところが第一線監督者として、しっかり持たなければいけないなと改めて感じています。
製造の人間として、QCD はもちろんですが、次期人材育成に力を入れていかなければ継続はできないという気づきを得て、次の自分の右腕であったり、次期リーダー育成に対してきちんとやっていかなければと改めて感じたりもしました。

JMA
日頃のコミュニケーションの中で、一番大切にされていることは何ですか?

福士
ありきたりかも知れませんが、傾聴してメンバーがどんな思いで今物事を見ているか、言葉を聞きながらも表情を見たりして、本当にそう思っているのかなど意識して見ています。
あと話しやすい雰囲気作り。例えば仕事から離れてプライベートの話から雰囲気作りをしながら、いつでも話しかけても良いよという雰囲気を作るように心がけています。

後藤
福士さんは、私から見ていると非常に姉御肌なんですよ。だからどこも巡視ノートを作りながら職場巡視をしている中で、人生の先輩、会社の先輩、お姉さん的な形でプライベートな相談にも乗ってくれていると認識しています。現場を見に行くと本当に姉御肌で、非常に良い職場の巡視、職場のモチベーションを保っていますね。

JMA
元々そういうタイプなんですか?

福士
どうなんでしょうね?

後藤
そういうタイプだと思います。

JMA
そうなのですね。では適性を得たわけだ。

福士
そうは言いながらも、自分は姉妹が多くて5人姉妹の一番の末っ子なんです。なので、どちらかというと甘える方なのかも知れません。でも会社では姉御肌かな?

JMA
性格的には長女っぽい感じでしょうか。

JMA
逆に末っ子だからリーダーになれたのかも知れませんね。

JMA
今回、仕事をやっていく中で、また資料をまとめていくのは、大変な業務、子育て・家事など主婦として、時間を作っていくのにご苦労されたかと思いますが、どうやって時間を作ったのでしょうか、またご家族のご理解はどうでしたか?

福士
資料づくりに関しては、周りの知見のある方々にサポートいただいたり、ある程度計画を立てながら進めていくことができたので、そんなにストレスを感じることはなく、むしろ資料の作り方や伝え方など、とても勉強させてもらったと感じています。
家族に対しては特に大きな影響もなく、普段の仕事をこなしているような時間感覚で対応できたので、特に問題ありませんでした。

島田
一人に任せきりにしないで、サポート体制を敷いています。
先ほど社長も言っていましたが、名古屋大会はトヨタさん、デンソーさん、クボタさんなど大きな企業さんが集う大会に青森から行くので、恥ずかしい発表はできません。
また、特に社長から言われていたことは、感動・勇気を与えられるプレゼンテーションです。
ここ青森でこんなに頑張っている女性リーダーが、家族やメンバーと一緒になって頑張っている姿を多くの第一線監督者・リーダーの皆さんに見てもらい、感動・勇気を与えられるようなプレゼンをしましょうということです。
それで福士さん一人ではなくて、ここにいる中川は製造部の中でも企画担当をしているリーダーですが、彼を中心にサポートをして資料をまとめて発表させていただきました。

JMA
普段は一緒にお仕事をされているのですか。

福士
少ないかも知れませんが、現場のサポートとして自分のチームも担当していただいていますし、発表当日はアシスタントとしてパソコンも操作担当してくれたので、とても安心感がありました。

JMA
今回の発表でコミュニケーションが良くなったのではないかと思いますが。

福士
とても助かって、業務にも活きてくるような気がします。

JMA
ラインとスタッフの人が円滑にこうやっていくというのはとても大事なことですね。

福士
とても良かったと思います。

オリンパスグループ各社から受賞祝福と視察で、改善活動を伝播!
ベトナム人女性リーダーも感涙! 同じ悩み・苦労を共有・共感を呼ぶ!

JMA
今回最優秀事例賞を受賞されたわけですが、特にご自身の中で、ここが一番評価されたと思われるポイントは何かありますか?

福士
実際に活動した内容として、第一線者としての活動を評価していただいたのかなという思いもありますし、女性だからというわけではないですが仕事と向き合っている姿勢だとか、あとは会場の方々からいろいろ共感を得ていただいたことが、今回最優秀賞をいただけるきっかけとなったのではと感じています。

JMA
他の方々の発表もお聞きになられたと思います。また、福岡大会でもお聞きなられたと言うことですが、ご自分の発表とこういうところが違うなということはありましたか?

福士
今回の名古屋大会でも皆さんの発表はとても参考になりましたし、甲乙付けがたいような素晴らしい発表を聞いて、自分もすごく良いアドバイスをいただいたなと思います。
特に初日2番目の方が素晴らしい発表だったなと感じました。誰が最優秀賞をとってもおかしくないような発表だったと思います。

JMA
今回受賞された後、周りの方々の反応というのはいかがでしたか?

福士
まず、会社の方々、社長や部長から「おめでとう、頑張ったね。」と声をかけていただいたことと、あとは青森以外のオリンパスの方々、会津や白河、日の出オリンパスなどで一緒にお仕事をさせていただいた方々からもメールをいただいき、とても良かったですし、嬉しいなと思いました。

島田
先日もオリンパス本社から出張してきた女性が、最優秀事例賞を受賞したことを知っていて、その職場のリーダーとしてどのような管理をしているかなどを見せてほしいと、1時間くらい見ていかれました。そのくらい反響がありました。
オリンパスグループということもあるのですが、ぜひ見させてくださいと申し出が多く、職場巡視だとかいろんな問題を解決するアクションプランなどを全部説明して、参考にされて帰られました。

JMA
第一線監督者の集いは、監督者自身にフォーカスを当てる大会ですが、一番大切なのはここで発表するとか、ここで賞を取るとかということではなくて、発表を契機にそれを社内に伝播していただいて、その人が益々活躍していただけるというのがこの大会の大きな意義なので、そういうお話を聞くと我々事務局としては非常に運営のしがいがあります。

島田
仰るとおりで、先週も本社から何名か女性リーダーが来て、「ぜひ見させてください」と言うことで、1時間くらい時間を取って説明しました。
また、弊社にはベトナムに関連会社があるのですが、福士さんは名古屋大会が終わってすぐにベトナムに出張しまして、その時にこの第一線監督者の集いでの発表を、ベトナム語に翻訳してもらいそのまま発表しました。
ベトナム人の部長さんや女性リーダーなど200人くらい集まり、会場に入りきれないくらいで、ベトナム人の女性リーダーは涙を流して聞いていたそうです。質問もすごくたくさん来たそうです。
自分と同じことを考えて苦しんでいる、だけどそれを聞いて日本人もベトナム人も関係ないと、同じ思いでみんな頑張ってものづくりをしているんだと感じられたと思います。
私たちもベトナムへは何度も行きますが、会場の席が全部埋まるといことは初めて聞きます。

JMA
ベトナムの女性リーダーの皆さんからはどのような質問がありましたか?

福士
家族の協力を得るためにどういうことをしているかや、メンバーとどのように接すれば距離感が縮まって良い風土づくりができるのかなど、やはりベトナムの環境と日本の環境とでは違いもありますでしょうけど、成果を上げるにはメンバーの力は不可欠なので、その辺で苦労されているのは同じなのかなと感じました。

JMA
ベトナムは特に男の人より女の人のほうがよく働きますから。

島田
そうですね。
そのため多数の女性リーダーが来て、聞いて感動したのではないかなと思います。福士さんの発表での相乗効果も期待できます。

JMA
ベトナム以外にも他の海外にも機会があれば良いですね。

福士
また機会があれば、ぜひ共有したいです。

JMA
今回受賞されたことはご家族にもお話をされたと思いますが反応はいかがでしたか?

福士
話をしました。
どのくらいの規模の大会なのか、家族は実はそんなに知識がなくて、でもそういう冊子を見ながら「ここなんだよ」と言ったら、「よくやったな」と言ってくれたことと、「本当に大丈夫だったのか?」と心配されたりもしました。
また、お陰様で家族に「今回を機にまたいろいろあるかもしれないけど」とも伝えました。

JMA
喜んでもらえました?

福士
喜んでもらえました。
特に子供たちが「すごいじゃない」みたいなことを言ってくれたので、母親として一番の励みになりました。

島田
弊社の場合、700人の女性従業員がいて全体の7〜8割を占めています。そういう方たちの鏡と言いますか、そういう意味ではすごく相乗効果が出たのではないかと思います。
製造部の女性チームリーダーは福士さんの他にもう1名います。2名の女性チームリーダーが頑張ってくれているんですが、日常の頑張りだけでなく外でもそういう発表をして賞をもらったと言うことは、すごく女性たちの中で「私も頑張ろう」という気になっているような気がします。

青森オリンパスの女性リーダーのパイオニアとして、
一番大切なこと…自分自身がどうなりたいか、どういうスタイルで働きたいか
そのための努力が、自己の成長と周りの協力につながる!

JMA
どちらかというと女性の方は奥ゆかしい方が多いから、言っていいのかな、やっていいのかなと一歩足を踏み出さない方が多いですが、(福士さんを見て)ここまでやっていいんだと感じてもらえることは意味がありますね。

島田
今はチームリーダーですけど、パイオニアとなり、例えばグループリーダーなどに向けて、ますますキャリアアップして一層メンバーを引っ張っていく立場になってもらいたいと思います。

JMA
他企業などでは、女性の場合はいろいろなライフイベントで婚活や、妊活をしたり、育児や親の介護、いろいろなことがある中で、なかなか管理職やリーダーを受けたがらない人が多いようですが、そこで悩んでいらっしゃる方々に対して福士さんから何かメッセージはありますか?

福士
例えばいろんなワークライフバランスや家族環境などありますが、自分自身がどうなりたいか、どういうスタイルで働きたいかというところが一番大事だと思っています。
家族を大事にしたいという思いはみんな持っていると思うので、大事にしながらでも目指したい姿があれば、それを達成するためのいろいろな協力体制とか、まず自分でこうなりたいと言うことをオープンに示して、それに近づける努力をすれば、自分自身も成長しますし、周りの協力も得ることができる環境なのではないかと感じながら仕事をしています。

島田
チームリーダーになる時は躊躇なかった?

福士
びっくりしました。
もっと適正な方がいるのではないかと思っていましたから。それよりも女性の方が仕事をしやすい環境を作るのに「自分が一躍を担えるんじゃないか」という思いと、あとはもう全面的にサポートしていくという約束もいただいていたので、そこにちょっと甘えながら、手探りではあったのですが何とか今日に至っています。

JMA
男性のリーダー、管理職の方たちより肩の力が抜けていて良いですね。

島田
実はその後に男性のラインリーダーを1名入れたのですが、福士さんは男性でも女性でも分け隔てなくバランスをとってコミュニケーションし、生産活動、改善活動などいろんな面で活躍してくれています。

働きやすい職場づくり
・作業工程・特性に合わせて施策を考える~技能道場で多能工化
・メンバー一人ひとりと将来の成長イメージを共有~もっとよくなるよ!

JMA
福士さんが働いていく中で、もっとこういう職場にしていきたいなど、目標を持っていらっしゃったのですか?

福士
そうですね、自分も子どもを育てながら仕事をする時に数多くの苦労がありました。あとはメンバーに同じ思いをさせたくないという思いがあります。
働きやすい環境づくりとか、保育園からの電話など急な休みとか、いろいろなことでメンバー全員が揃うことも少ないです。そうは言いながらもみんな仕事をしたくて会社に来ているわけですので、みんなが持っている力を十分に発揮できるような環境づくりをするために、今回の発表でもありましたけど、多能工化とか指導する体制など、そういうところを構築していかなければ行けないと感じています。

島田
弊社のシナリオの中に働きやすい職場づくりというテーマがあるのですが、福士さんにはそこのリーダーを担当しています。適任だと思います。
休みを取りやすくする環境だとか、安全などもそうですが、そこのリーダーをしっかりやってもらっています。

JMA
そういうのは日々働いている中で、もうちょっとこうしたい、ああしたいというというアイデアがどんどん出てくるわけですか?

福士
そうですね。
それこそ自分の想いが全部合っているかを確認しながらになりますが、周りには女性リーダーが数多くいますし、同じ立ち位置のリーダーさんもいます。そういう方と情報交換しながら、どういう状況が今のメンバーに合っているのか、そういうところを共有しながら方向性を示して行ければと思っています。

JMA
職場とか働きやすい環境づくりというのは、ラインごとの状況に合わせて作っているもなのか、つまり、ラインごとに違うのか、あるいは全社的に共通なものなのでしょうか?

福士
ライン生産の職場では時間に合わせたサイクルで流れているところの働きやすい環境もありますでしょうし、自分の職場はろう付けとか専門的な知識・技能が多くて、そういうところは欠勤代行の要員とか多能工をしながら誰でもやれるようなことが必要です。
それぞれのチームで求められている形は今のところ違いますね。

JMA
多能工化に対するメンバーの皆さんの反応はいかがですか?

福士
いろんな仕事を覚えることができて、とてもやりがいがあるというメンバーが多いですね。

JMA
それはいいですね。自分の仕事はこれですと言われると、なかなか難しいところがありますので。

島田
青森の風土かも知れませんが、あまりそういうのはないですね。そういう面では非常に協力してくれますね。

JMA
他の会社では、技能伝承が難しくて、仕事にどうしても制約を作ってしまうので、ご苦労されているところもあります。

島田
道場もちゃんと作ってくれて、そこの仕組みがちゃんとできていれば、そこに入って計画的に取り組むことができます。

JMA
道場というのは多能工化のための技能道場ですか?

島田
そうです。
発表にありましたけど、ただ単に間接要員を1人増やすだけでなく、自分の職場の中から効率化をして1人工捻出してというようにやっているので、大変だったと思います。
そういう人工を捻出するために職場全体で改善を行っています。

JMA
教える側もモチベーションが上がりますね?

福士
そうなんです。
指導者もまず指導することが、挑戦になります。それでまたこういう姿になっている自分を描いてもらって、ワンランク上の仕事をすることで自分の成長にもつながるということを初めに共有してもらいながら、目指すところはここだからという話をしながら対応しています。

JMA
技能マイスターみたいなのを作ってはどうでしょうか?

島田
それはもう始めていまして、全社的にもありますが、まだしっかりできていないので、まず仕組みづくりをやろうとしています。
ここ1〜2年で。旋盤やフライスのように形になるものと違って、我々の職場では地味なことが多いのですが、半年、1年かかる高技能が必要なんです。
どういう形で技能育成制度を構築していくかを今検討しているところです。

JMA
お話を伺っていると、メンバー一人ひとりにこうなってもらいという思いやイメージを描いていて、それに向けて一緒に頑張ろうという働きかけをしているような気がします。

福士
実際にそこはとても大事なことだと思っており、期初の面接であるべき姿がメンバーにもそれぞれにありますから、「将来こうなって欲しい」という思いを伝えながら、今自分はどうかという摺り合わせをして実際にやっています。
あとは普段の業務から気づきがあれば共有し、人材育成はとても大事であると感じています。

JMA
現場は規律も大事なので、厳しいこともある程度言わなければいけないと思いますが、何か気をつけていますか?

福士
自分がまず言うようにはしていますが、言う前に「嫌いだから言うのではない」という一言を添えながら、「こういうことをやっていったほうが、もっと良くなるよ」というふうに。
ダメなところはダメと言えば楽ですが、こうすればもっと良くなるよという言い方をするように言葉には気をつけています。

JMA
そういうことはどうやって身に付けてこられたのですか?

福士
自分もそうやって育成されてきた部分も多少ありますが、自分だったらこう言われたいなとか、相手の立場に立つことを心掛けています。
それぞれ注意して伸びる人もいれば、萎縮しちゃう人もいるので、その人その人に合った言い方で伝えるようにしています。

島田
リーダーが下を向いていたり、考え込んでいると、メンバーもどうしたのだろうと思いますが、福士さんの場合はそれがありません。
きっといろんなことで大変だとは思いますが、いつもこのままなんです。私はリーダーは下を向いていてはいけないし、ニコニコしすぎてもいけない、しっかり前を向いていなければいけないと思います。福士さんはそこをきちんと実践しています。そこでリーダーとしての素質を持っていると感じます。

JMA
あまりストレスを感じませんか?

福士
慣れてしまったのでしょうね。
やっぱりメンバーの前では下を向いていたり、不安な表情をしてはいけないとは思います。

島田
そこがすごいなと思います。だからみんなついてこられるし、厳しいことを言われても、愛情を持って言ってくれていると感じるのだろうと思います。

JMA
それは先ほど仰っていた5人姉妹に生まれたとか、ご両親からの教えなどがあるのでしょうか?

福士
どうなんでしょうね。
やはり育った環境もあると思いますが、この会社に入社して周りの方々に恵まれた環境で今まで来ていると常に感じているので、いろいろな方々のサポートがあったから自信につながることもありました。

JMA
尊敬する先輩などいらっしゃいますか?

福士
部長をはじめ、いろいろな方からアドバイスをいただくこともありますし、相談した時にはすぐに導いてくれますので、とても安心感のある中で仕事ができます。
直属の上司も長年自分と関わりがあるので、アドバイスをいただいています。

島田
私は東京から出向していますが、東北、特に青森の方たちはすごく素直で、そこをちゃんと導いていかなければいけないと思っています。多能工の話も、自分を伸ばしたいということで自ら率先する基質があります。

JMA
今回受賞されたこと、ご自身の中で変化した点とか、新たにチャレンジしたいことはありますか?

福士
これだけの賞をいただいて、さらにいろんな方からのお祝いとか言葉をいただいたので、今後も更なる頑張りに繋げていきたいと思っています。

女性中心の職場 ~ 次の女性リーダーを育てる!
仕事もプライベートも、女性リーダーならでの気づきとアドバイス

JMA
先ほど次のリーダー育成とおっしゃっていましたが。

福士
次世代のリーダー育成はもちろんですが、私自身チームリーダーになって2年目なので、まだまだ学ばなければいけないことが数多くありますので、そこはしっかり学びながらチームリーダーとしてしっかりやっていけるように頑張りたいと思います。

島田
福士さんの次につながる候補者が数名います。
福士さんともう一人のチームリーダーの頑張っている姿を見て、次に続く人が、第一線監督者の集いも含めて頑張ろうという人が何人か出てきてくれているので、数年後が楽しみです。
やはり女性が多い職場なので、女性リーダーを育成していくことは私の使命でもありますし、今のチームリーダーが頑張って良い結果を出してくれているので、その背中を見ながら育ってきている人が何人かいます。次のステップを思い描いています。

JMA
社員の方々の年齢層はどうなんですか?

島田
年齢の高い人や若い人が多いとかはなく、比較的フラットです。
そこの中から、女性リーダーを育てるわけですが、福士さんともう一人のリーダーの背中を見ているので、成長が早いですね。福士さんと一緒にご飯を食べているメンバーたちは次世代を担う女性たちで、そういう方たちにも声をかけています。後継育成ですね。そこもちゃんと考えていて、男性ではできない育成と言いますか、女性同士のリーダーの育成をしてくれています。

JMA
女性同士は仕事もそうだし、プライベートの部分でも入りやすいですか?

福士
そうですね。いろんなことを言い合えますし、子どもとか家庭でなかなか時間
を確保できないという話も相談されたりすることもあります。
自分の場合はこんな感じだったと言いながら、でも無理はしないでバランスを見ながらアドバイスすることもあります。

島田
それはやっぱり女性ならではですね。男性では気づかないことがいっぱいありますから。

JMA
福士さんが自然体で頑張っているので、みんなが福士さんについていくのでしょう。それでいて福士さんも常に一歩、二歩リードして前向きに活動されており、その背中を見せているのがものすごく感じます。男性だとか女性だとかではなく、共通したリーダーとしての資質の話です。

福士
「あの人が言うなら仕方ないね」と思われるリーダーになれたら、それはとても幸せなことだと思います。

JMA
福士さんは冷静であまり感情的にならないように思うのですが。

島田
そうです。先ほどお話ししたように、下を向くとかなくてどこでもこのままなんです。
今日は不良が出たからどうしようとか、今日は欠勤が出たからどうしようとか、いろいろあると思いますが、決して表情に出さないですね。

JMA
ご家族と一緒の時も同じですか?

福士
子どもには厳しいかも知れません(笑)。
でも心にはあまり響かないようで、なかなか思うようにはなりません。

島田
お子さんが3人いらっしゃるのですが、会社の近くに駅があって、高校生のお子さんを毎朝送って、それから会社に来るんです。すごいなといつも感心します。
それと近郊の小学校や中学校で給食がない学校があって、多くの女性社員は毎朝お子さんのお弁当を作ってくるんですよ。すごいなと思います。

JMA
今後、福士さんはすでに第一線監督者ですが、ご自身が描く理想の第一線監督者像というのはどんなものですか?

福士
まずは上位方針があるので、それを達成できるように第一線監督者として現場を舵取りしながら目標を達成できるようにメンバーを導いていくことが、自分の使命かなと思っています。
それにプラスして、育成したメンバーが実際の青森の製造現場で活躍できるような時が来れば、とても幸せなことだと思いますので、困っている時はメンバーに寄り添いながら、サポートしていければいいなと感じています。

JMA
福士さん自身、次に挑戦していきたいことは?

福士
チームリーダーとして2年目なので、与えられた業務をしっかりやっていけるように勉強していきたいなと思っています。

JMA
部長様の期待はいかがですか?

島田
チームリーダーは1つのステップなので、もっと大きな組織をまとめてもらうようになってもらいたいです。
私たちも当然応援しますし、みんなでサポートしながらそういう立場の人間をどんどん育てていきたいと思ってますし、そういう人になってもらいたいなと思います。そこが成立すると、メンバーがどんどん底上げされてきますので、ボトムアップにつなげていきたいと考えています。
何事にもパイオニアになってもらいたいと願っています。今回良い経験をさせてもらったと社長も話していましたけど、またひとまわりも二回りも大きくなってもらって、次のステップにつなげてもらいたいという思いです。

JMA
この第一線監督者の集いについて何かご要望などがありましたらお聞かせください。

福士
いろんな方々の発表を聞くことができて、とても良い大会に参加することができて良かったと思いますし、トップバッターでとても緊張はしましたが、アットホームな感じで、周りの方々のお言葉がけやコーディネーターの方がとても安心感があり、質疑応答もしやすかったので特に要望はありません。
今回のように、メンバーとつながるような発表会を継続していただけたらとても素晴らしいのではないかと感じています。

島田
明日の仙台大会にも、うちのグループリーダー2人が参加します。私も昨年の名古屋大会に初めて参加して、それぞれの第一線監督者の発表が身近に感じました。皆さん苦労しているし頑張っているので2日間全然聞いていて飽きないんです。ですので、今後も名古屋と仙台に参加して勉強させていただこうかなと思います。本当に勉強になります。
さっき彼女がアットホームと言いましたが、一緒に頑張っているというのが伝わり、それだけでも元気をもらえるというか、そういう大会だなと思います。

JMA
今後、福士さんが育てた次のリーダーが発表いただけるよう期待しています。
今日はどうもありがとうございました。

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