トヨタ紡織その6|変化点ボードの導入で変わったこととは?

斎藤
「変化点ボード」というのも導入されたとのことですね。

近藤
はい。4Mに沿った工程の変化点を表すための変化点ボードというのがもともとあります。工程のレイアウトが書いてあって、誰がどこの工程に入っているかというのを名前と顔写真などが貼ってあります。

私は、メンバーの体調を把握したいと思い、元気だったらニコちゃんマークの写真を、体調が悪かったら元気のないマークが入っている写真を裏表で自分で付けて一目瞭然になるようにしてみました。皆、結構使ってくれています。

会話をするのも大事ですが、会話の前に「今日この人は体調が悪い」という情報があることで、より気を遣うことができるようになりました。

斎藤
やはり部下の方、メンバーの方は「見られている」「気遣ってもらえている」という気持ちになっているご様子でしょうか。

近藤
もし自分なら、そうやって気にかけてもらえることは嬉しいな、自分はきちんとこの職場に存在しているんだな、という実感を覚えるのではないかと思いますので、皆もそう思っているでしょう。

斎藤
体調面に着目したのは何故だったのでしょうか。

近藤
体調が悪いと、もしかしたら不具合品を後工程に流してしまったり、けがをしてしまうことがあるかもしれません。
その人の体調不良によって起こり得る何か他の危険性を事前に知ることができるのではないかと思い、取り入れました。

斎藤
メンバーの方同士の雰囲気も何か変化がありましたか。

近藤
体調が悪いという印をつけている方がいたら、前後工程でその人を助けてあげるという姿勢も見られるようになりました。

斎藤
それは効果がありますね。
他にはどんな取り組みがございますか。

桝谷
その他に、取り組み中の活動もあります

ウレタン工程は、ウレタンパットのバリをトリミングしたりするのですが、そこで端切れが多々、発生します。
それらの端切れが足の裏にくっ付いて、皆がいろいろなところに引きずって行ったりしてしまいます。
ですからごみ箱を要所要所に置いて、そういう端切れを見つけたらすぐに拾うということをやっていました。職場をきれいにする、皆がごみを落ちていて当たり前と思わない、すぐ拾うという体制をつくっていました。

近藤
それまではごみ箱が自分の動線内に無かったからなのか、ごみが落ちていてもそのまま放っておくメンバーが殆どでした。ところどころにごみ箱を設置することで、皆拾ってくれるようになりました。

桝谷
ただし、この取り組みは、まだまだ道半ばです。試行を進める際に、ごみ箱に入れてはいけないものまで入れたりして、いたからです。分別をするためにも一度踏みとどまり、今後の改善策を練っています。

近藤
はい。まだまだ、改善が必要ですが、まず、皆が拾おうという意識をもってくれたことは、嬉しいなと思いました。

斎藤
ごみ箱を設置しただけでは、普通はそのようになりませんよね。
何か働きかけがあったのではないでしょうか。

近藤
「ゴミが落ちているから転びそうになったよ」「皆がけがしたら嫌だから、協力してね」というように、声掛けと心配りを行い、雰囲気づくりをしました。

(その7へつづく)

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